部屋にはカーテン越しの光が差していた。午後三時くらい。人工的に熱せられた空気が彼と彼女のまわりを静かにめぐっていた。
ふたりは幼い頃からの付き合いだった。まるで兄妹のように育ち、やがて同じ制服を着て同じ階段を登るようになった。彼女はスラックスを履くボーイッシュな幼馴染。
その日、彼のなかで何かが音を立てて変わった。
彼女は少しだけふざけた調子でこう言ったのだ。「ねえ、彼氏っての作ったほうがいいのかな」彼はただ、うなずいた。そして、静かに彼女の肩に触れた。

【ボーイッシュ幼なじみと付き合った日にセックスするだけ サークル名フグタ家】ふたりの距離が変わる瞬間
ボーイッシュな外見と男勝りな性格とは裏腹に、彼女のまなざしはとても繊細で好奇心に満ちていた。幼なじみという壊れやすい距離感が、制服の下に隠れた肌のぬくもりによってゆっくりと変質していく。
「そこ、どうなってるの?」と彼女は言った。
皮をかぶったままの彼のフルボッキという昂ぶりに、彼女は指先で触れた。そしてまるで図鑑をめくるようにひとつずつ確かめるように、その熱を受け取っていく。驚き、興味、そしてどこかで知っていたような安心。
はじめての情交はぎこちなくも真剣だった。まるで、ふたりだけの秘密の実験のように何度も何度も。
スラックスが語る彼女の輪郭
スカートではなくズボンを選んだ彼女の姿には、不思議な色気があった。少女でもなくまだ大人にもなりきれない彼女の線が、スラックスの皺のあいだから透けて見える。
ボーイッシュだからこそ、女として見られることへの照れと歓びが入り混じり、身体のすべてがその証明になっていく。
ふたりの呼吸は重なり、探るような視線と触れあいが、何重にも織りなされたカーテンのように、部屋の中を包み込む。汗ばんだ肌と肌のあいだに生まれたての欲がうずくまって、互いの体液を纏っていった。
ボーイッシュなJKの恋の匂い
この作品の核にあるのは、身体よりも心が先に疼くそんな性の物語だ。
制服がズボンというスラックスかスカートか?という小さな違いだけがどれだけふたりの関係に意味を持つのか。そこにひそむフェティシズムこそが、いちばん人間らしく美しい。
少年と少女ではなく、ひとりとひとりが向き合い、知ろうとする営み。その繊細なやり取りが丁寧に描かれていたと思う。
ボーイッシュ幼なじみと付き合った日にセックスするだけ サークル名フグタ家
作品名は「ボーイッシュ幼なじみと付き合った日にセックスするだけ」、同人サークル名はフグタ家。
多くのJKがスカートを揺らすなか、彼女が選んだのは足首までまっすぐに伸びるスラックスだった。その選択ひとつが、ひどく新鮮でどこか生々しい現実感を帯びていた。
描かれるふたりの姿には、理性を越えていく衝動が熱として宿り触れ合うたびに体温が上がるのが見てとれた。そんな熱のかたちまでもが、絵の隅々にまで染みこんでいてまるでページごとに息づかいが残っている作品だった。