どんな恋にも、始まりの風景がある。あれは確か、放課後の教室。誰もいない時間。微かに揺れるカーテンの向こうに彼女がいて、僕はその横顔をただ見ていたんだ。
彼女の名前は宮下美羽子。地味で目立たなくてでもその存在は、僕の思春期を丸ごと呑み込んでしまうような静かな魔力を持っていた。

相視相愛の作者名(サークル名)は豆六
作品名は相視相愛、作者名(サークル名)は豆六先生。
不器用に歪んだ欲望が、恋へと育つ。黒髪の奥に潜む、慎ましやかな性癖のゆらぎ。
地味で芋かわで、まるで透明な空気のような彼女がほんの少し熱を帯びたとき、その歪さが恋の輪郭を際立たせてゆく。そんなふうに僕は感じたんだ。
過去と今、快楽と赦し。ふたりが交わる意味
性というものは、ただの欲望ではなく過去と記憶、赦しと選択の総体だとこの物語は教えてくれる。
美羽子は昔とある出来事のなかで傷ついていて、そして御幸もまた自分の弱さに蓋をしていた。ふたりが裸で交わるとき、そこには快楽以上のものがある。
それは過去を認め合うという行為だ。自分に相手にそして未来のふたりに。
連続するセックス描写のなかに、作者は一切の無駄を許さずふたりの呼吸のズレや重なりを丹念に描いてゆく。彼女の脚が震えるたび、彼の吐息が荒くなるたび、何度も何度も中出しで膣のなかに精液が注がれる。
読者はふたりの心の奥にあるほんとうに触れることになる。
地味で芋かわJKは欲望の果てで微笑む
たぶん美羽子のような女の子は、君の隣の席にもいたんじゃないかな。気づかないふりをして見過ごした黒髪のメガネの胸元を必死で隠してたあの子。
夜、誰にも見られない布団の中で彼女は毎晩自分の中の欲望に手を伸ばしていたのかもしれない。
地味で芋っぽくてけれど一度抱いたら最後、抜けられない。そんな彼女と交わる物語は、恋愛というよりも祈りに近い。
やっぱり地味で芋かわな女の子が解放する性は、これ以上に僕のペニスを強くする。
相視相愛