夕立の匂いが残るロッカー室のすみで、僕はひとり彼女の名前を思い出していた。その声があんな場所で喘いでいたなんて、まだ信じたくなかった。

ボクだけ呼ばれなかったオナホ合宿・一泊目と二泊目のサークル名は闇に蠢く
作品名は「ボクだけ呼ばれなかったオナホ合宿・一泊目と二泊目」、女優名は闇に蠢く。
処女だったのに、皮を被ったチンコの匂いで目覚めてしまう。好きでもない男からのベロチューでもうどうでもよくなる。
そんなメスの本能。
時折男の口調が交じるところが、女も性欲で乱暴になる可能性を示唆しているようで好き。
知らなかったのは僕だけだった
彼女の名前は緒戸代ゆいな。
肩までの髪が水滴をはじいて、ふとした時に見せる笑顔が、僕の心をまるごと奪っていった。
水泳部の練習帰り、僕たちは自販機の前で何度か言葉を交わした。それだけの関係だったのに、いつのまにか僕は彼女のことばかり考えるようになっていた。
けれどある日流れてきた一本の動画が、すべてを壊した。
似ている。いや、そっくりだった。画面の中で喘ぐその少女は、僕が恋した彼女そのものだった。合宿。男たちの声。濡れた髪。あのとき、部が行っていたのは、そういう「合宿」だったのか。
僕だけが呼ばれなかった、あの夜の真実を確かめたくて、僕はとうとう禁忌のアプリに手を伸ばしてしまった。
声が震える真相は彼女の唇から語られた。
彼女は否定しなかった。
けれど、罪の意識も浮かべずにどこか遠くを見るように言ったんだ。
「だって、あの人たち、強かったんです」
僕には触れたこともなかった彼女の身体が、部屋の隅で声を上げ腰を振り、男たちの欲望をその奥に受け入れていた。
あの笑顔の裏で、彼女はそんなふうに誰かの腕に抱かれていたなんて。しかもそれが、一夜の過ちではないということに僕の胸はつぶれそうになった。
部員から信頼されて恋心も抱かれている先輩マネージャーの紗季もまた、その場にいた。乱れる息、重ねられた肌、そして見せつけられる快楽の連鎖。
それはもう、スポーツでも恋でも友情でもなかった。ただただ、欲望の形をした沈黙だけがその空間を支配していた。
夏の幻のような、性の匂いに満ちた記憶
二日目を彼女は語った。笑いながら、少し酔ったように。
「途中で、誰が誰だか、わからなくなってたかも」
その言葉に、僕はなぜか少し安堵した。僕ひとりが、特別じゃなかったことに。彼女は誰にでも笑いかけ誰にでも抱かれた。
でも、きっとその一人ひとりにひとつずつ違う優しさがあったんだろう。そのことを考えるたび、僕は少しだけ嫉妬と共に射精しそうになる。
夜、僕の部屋は静かだった。ただ、彼女の声だけが耳に残っていた。